阿弥陀如来坐像・両脇侍坐像 3躯

本尊 阿弥陀如来坐像 43cm 脇侍 聖観音菩薩坐像 32cm 地蔵菩薩坐像 27cm


阿弥陀如来

聖観音菩薩


地蔵菩薩



 中尊の阿弥陀坐像の後部に背刳してあり、そこに「文永8年(1271)2月」の墨書がある。制作年のはっきりしたものである。印相は上品下生の来迎相、ただし右手指が6本ある。衣部に過文・卍つなぎ文様を盛り上げた金泥塗り仕上げで光背と共に黄金色に輝いている。
 観音も一木造坐像、右手に施無畏の印相左手は蓮華を持っている。頭部に宝冠、首から胸飾をつり下げている。地蔵は右手に蓮華、左手に受花にのる宝珠を持ち、胸飾りをしている。左足は膝で曲げて下げる半跏像となっている。この両脇侍は中尊の作風によく似ているので同時期ごろの作であろうと想われる。一般的に阿弥陀三尊とは脇侍が観音、勢至あるところを勢至に変えて地蔵になっているのは珍しい。なお、この三尊の過文舟形二重円光の光背、蓮華台や付帯の宝冠、胸飾、持物などは後補されたものである。

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